遺品整理業者に頼む前に確認したい「許可証」の見方

業者選び・詐欺回避

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業者を選ぶ前に、まず「許可証」を確認してほしい理由

書類を丁寧に確認する日本人ビジネスマン

遺品整理を業者に頼もうと思ったとき、「どこに連絡すればいいか」「費用はどのくらいか」が最初の気がかりになるかもしれません。ただ、その前にひとつだけ確認していただきたいことがあります。それが「許可証の有無」です。

業者のウェブサイトに「許可あり」と書かれていても、その許可が故人の住んでいたエリアで有効なのか、作業の内容に合った種類のものかを確認しないと、適法でない業者に依頼してしまうことがあります。許可のない業者に依頼した場合、遺品が法律に反した形で処分されるリスクがあり、最悪の場合は依頼した遺族側に影響が及ぶこともあります。

許可証の確認は、相手を疑うことではありません。故人の遺品を安心して任せられる業者かどうかを見極めるための、ごく当たり前の確認です。費用の比較は見積もりを取ればできますが、許可の有無はこちらから確認しないと見えてきません。この記事では、遺族の方が業者選びの際に確認すべき許可の種類と、見積もり時にどう使えばいいかをお伝えします。

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「遺品の廃棄」を頼むなら、この許可が必要です

許可証を確認する日本人女性

故人が自宅で使っていた家具・衣類・日用品などは、法律上「一般廃棄物」に分類されます。企業活動から出る廃棄物(産業廃棄物)とはまったく別の扱いで、これらを収集・運搬するには一般廃棄物収集運搬業許可が必要と法律で定められています。

この許可を発行するのは、故人が住んでいた市区町村です。許可の有効範囲はその市区町村に限られます。業者が「ウチは許可を持っています」と言っても、それが隣の市で取得したものであれば、故人のお住まいの市では適法に遺品を運搬できません。つまり、業者がA市で許可を持っていても、B市での作業には別の許可が必要です。故人が住んでいた市区町村の許可を持っているかが、業者選びの最初の判断基準になります。

見積もりの段階で「一般廃棄物収集運搬業許可を持っていますか?それはどこの市区町村から発行されたものですか?」と聞いてみてください。答えが曖昧だったり、許可証の写しを見せてもらえなかったりする場合は、依頼を慎重に考えたほうがよいでしょう。各市区町村の窓口や環境省のウェブサイトでは、許可業者の一覧を公開していることがあります。不安なときは照らし合わせてみることができます。

「産業廃棄物の許可を持っています」という業者に注意

法令遵守に関する書類を検討する日本人

許可証の写しを見せてもらったとき、「産業廃棄物収集運搬業許可」と書かれていた、というケースがあります。名前が似ているため混同されがちですが、産業廃棄物収集運搬業許可(都道府県発行)と一般廃棄物収集運搬業許可(市区町村発行)はまったく別の制度であり、産業廃棄物の許可は家庭の遺品の運搬には一切使えません。

産業廃棄物とは、建設業や製造業などの事業活動から生じる廃棄物を指します。リフォーム業を本業とする業者が副業的に遺品整理も引き受けているケースがありますが、産業廃棄物の許可しか持っていない場合、遺品を適法に運搬することができません。どちらの許可証にも「廃棄物収集運搬業」という言葉が含まれるため、受け取った側が読み違えることもありますので、発行元(都道府県か市区町村か)と種別(産業廃棄物か一般廃棄物か)を必ず確認してください。

無許可の業者が遺品を引き取ると、不法投棄につながるリスクもあります。「処分方法が不明なまま業者に渡してしまった」という事態を防ぐためにも、ここは丁寧に確認していただきたい点です。

「遺品整理士がいます」は、許可の代わりにはなりません

複数の書類を見比べる日本人

業者のウェブサイトや営業トークで「遺品整理士が対応します」という説明を受けることがあるかもしれません。経験や配慮のある担当者であることを示す言葉として使われていますが、遺品整理士は一般財団法人遺品整理士認定協会が発行する民間資格です。国家資格でも、営業許可でもありません。

法律上、遺品整理士の資格がなくても遺品整理業は営業できます。逆に言えば、遺品整理士がいることと、その業者が適法に遺品を処理できることはまったく別の話です。遺品整理士の資格があっても、廃棄物を適法に運搬したり遺品を買い取ったりする権限は何も生じません。

資格はあくまで知識やマナーへの取り組みを示す参考情報として見る程度にとどめ、業者が適法に作業を行えるかどうかは許可証の有無で判断することが、実質的な業者選びの基準になります。遺品整理士がいることを強調する業者でも、一般廃棄物収集運搬業許可を持っているかどうかは別途確認が必要です。

遺品を「買い取ってもらいたい」ときに確認すること

専門家に電話で相談する日本人

遺品の中に、まだ使える家具・衣類・書籍・骨董品・貴金属・ブランド品などがある場合、廃棄するのではなく業者に買い取ってもらいたいと考える方もいるでしょう。その場合は、廃棄の許可とは別に、もうひとつ確認が必要な許可があります。

遺品を買い取るためには、古物商許可が必要です。これは管轄の警察署に申請して取得するもので、中古品の売買を業として行うには法律上必ず必要です。「無料で引き取ります」という表現であっても、実質的に売買にあたる取引になることがあります。古物商許可を持たない業者が遺品を引き取って転売することは法律違反になりますので、買取を希望する場合は必ず古物商許可の有無を確認してください。

許可証には番号と発行した警察署名が記載されています。見積もりの段階で「買取もお願いしたい」と伝えた場合は、買取予定の品目と古物商許可番号を書面で確認しておくと、後のトラブル防止に役立ちます。提示された買取金額が魅力的であっても、許可のない業者への依頼は避けていただきたいのです。

受け取った見積もりで確認したい3つのこと

書類を確認しながら相談する日本人男性

業者から見積もりを受け取ったとき、金額だけを比べるのではなく、以下の3点も合わせて確認してみてください。

ひとつ目は「一般廃棄物収集運搬業許可が、故人の住んでいた市区町村から発行されているか」です。見積書や会社案内に許可番号と発行元の市区町村名が明記されているか確認してください。記載がない場合は、業者に直接尋ねて許可証の写しを見せてもらうことをお勧めします。許可番号のある写しを手元に持つことで、後から自治体窓口で照合することもできます。

ふたつ目は、買取を希望する場合の「古物商許可の有無」です。許可番号と発行警察署の名前まで確認できると安心です。口頭で「持っています」と言われるだけでなく、書面で確認するようにしてください。

三つ目は「何をどのように処分するのかが、見積書に書かれているか」です。作業内容が「一式」「その他」などとまとめて書かれているだけでは、万が一トラブルが起きたときに確認の手がかりがなくなります。作業費・車両費・廃棄処分費・買取額などが項目ごとに明記されているかどうかは、業者の誠実さと透明性を見るひとつの目安になります。

費用の目安としては、1K・1DKで約3万〜10万円、2LDK〜3DKで約12万〜40万円程度ですが、物量や搬出条件によって変わりますので、あくまで参考としてお考えください。複数の業者から見積もりを取り比較することで、許可の内容や費用の相場も判断しやすくなります。

迷ったときは、業者に確認する一言を惜しまないでください

慎重に判断を下す日本人女性

親を亡くされた直後は、手続きや片付けを早く終わらせなければという気持ちになることもあるかと思います。そのような時期だからこそ、業者選びを急ぎすぎないでほしいと思います。

許可証について業者に確認することは、失礼なことではありません。きちんと許可を取っている業者であれば、確認を求めても許可の内容を丁寧に説明し、写しも渡してくれるはずです。逆に、確認を嫌がる、曖昧な返答を繰り返す、話をそらすといった対応が見られたら、慎重に判断する目安になります。

「一般廃棄物収集運搬業許可はお持ちですか?故人の住んでいた○○市で有効なものですか?」と、一言尋ねるだけで、業者の対応から多くのことが伝わってきます。複数の業者に同じ質問をして、許可の内容・費用の内訳・対応のていねいさをあわせて比較してから判断することが、後悔のない業者選びにつながります。判断に迷う場合は、市区町村の窓口や弁護士・司法書士などの専門家に相談することも選択肢のひとつです。

この記事を書いた人

遺品整理サポートナビ編集部

遺品整理サポートナビ編集部

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